製品開発・試作のサイクルタイム大幅短縮と量産まで

【第20回】次世代3Dプリンタ展に出展しました(当日のご質問内容まとめ)

先般10月2日(水)~10月4日(木)にかけて、インテックス大阪で次世代3Dプリンタ展が開催され、ODECの金属3Dプリンター造形サービスも出展させていただきました。

 

次世代金属3Dプリンタ展(1)

 

3Dプリンターでの受託サービスを行っている会社の出展は非常に少なく、弊社含め数社程度であったせいか、ブースに来場された方の大半が、設備導入に関するお問合せでした。まだまだ金属3Dプリンターが市場に少ないということも影響しているのか、認知がされていない現状があると感じました。

 

<当日ご質問が多かった内容>

 

①どんな素材が対応できるのか?

樹脂の3Dプリンターは、一般的になりつつありますが、日本における金属3Dプリンター活用はまだまだ黎明期といえます。ODECにて、現状すぐに造形できる材質は「ステンレス(SUS630相当)」及び「アルミ(AlSi12)」です。設備として造形実績がある素材は、「ステンレス(SUS304L、SUS316L)」「鉄(マルエージング鋼)」「コバルトクロム」「64チタン」「ニッケル合金(ハステロイ、インコネル)」「セラミック」などがあります。

 

②どれくらいの価格帯なのか

大きさ、形状、求められる精度によりますので、一概にお応えすることができませんが、これまでに切削加工で製作していて、適正なコストで作ることができているものを、そのまま金属3Dプリンターに置き換えても、必ずコスト高になります。理由は、設備費用(導入コスト、運用コスト)、材料費などがあります。また既存の加工で求められる寸法精度を金属3Dプリンターで実現することは難しいため、二次加工も必要となってしまいます。

 

<コストメリットが出る事例>

・複数部品の組み合わせ(多いものであれば、数十点以上など)で製品を製作しており、一体で製作することができれば、「組み立てコスト」「部品管理コスト(受発注・在庫管理含む)」「納期」などが圧縮できる場合

・鋳造やプレス加工において、金型レスの製作を行う場合

・既存の加工法(切削加工など)では、加工に時間がかかりすぎる形状を製作する場合

 

③納期はどれくらいかかるのか?

標準的な納期は、データ受け取り後、一週間~10日とさせていただいております。ただし、寸法精度要求による二次加工の有無や受取データの3D造形可否によって、納期は変動いたします。

 

④試作品を作ることはできるか?

ODECでは、低コストで、金属3Dプリンターでの試作品の提供を行っております。長期的には自社内で金属3Dプリンター導入を検討されている場合も、どの程度の仕上がりを実現できるのか?一度造形をお試しいただければと思います。まずは、金属3Dプリンターを活用したモノづくりを選択肢として取り上げていただければと考えております。

 

金属3Dプリンタ展(3)

 

今回の出展において、まだまだ金属3Dプリンターの市場認知度は低い状況であることを再認識しました。当サイトにおいても、金属3Dプリンタにおける製作事例をより一層、積極的に提供していきます。

 

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