製品開発・試作のサイクルタイム大幅短縮と量産まで

巨大な3Dプリンターでロケットをつくるスタートアップ【第37回】

巨大な3Dプリンターでロケットをつくるスタートアップは、“宇宙での製造”を目指している(WIRED.jp

世界最大級の巨大な金属3Dプリンターでロケットをつくる──。そんなプロジェクトが、いま米国で進められている。スタートアップであるRelativity Spaceが目指している計画は、単にロケットを3Dプリンターでつくるだけにとどまらない。目指すゴールは、火星でのロケットの製造だ。

 

<ニュースの概要>

〇米国のロケット製造のスタートアップ、Relativity Space社は、独自に開発した、世界最大級の3Dプリンター「Stargate」で、ロケット製造の自動化を行い、「どこでもロケットがつくれること」を目指したテクノロシー開発を進めている。

〇「Stargate」の最新モデルは、高さ30フィート(約9m)。同社が製造するロケットの95%は、「Stargate」で出力されている。

〇この3Dプリント技術により、同社が製造するロケットの部品点数は、同等のロケットと比較し、1/100。ロケットエンジンの部品点数はわずか100個であるという。

〇今後は、人工知能がプリンターに指示を出し、新しい部品を作るたびに機械学習アルゴリズムが、改善を重ねていく。宇宙(地球外)で自動的に製品製造を行っていくうえで、このような仕組みが必要となっていくとのこと。

 

<記事の詳細はこちら>

https://wired.jp/2020/10/20/3d-printing-entire-rockets/

 

 

同社の金属3Dプリンターは、宇宙でロケット製造を自動的に行うことを主眼として、日夜開発が進められているということですね。「地球からデータを送るだけで、他の星で、宇宙の衛星軌道上で、製品が無人で作成される」このようなインフラが実現されたら、非常に夢のある話です。

 

一方で、同社の3Dプリント技術で製作されたものが、従来の製造法で作ったものに匹敵する価値があるのか、という点に疑問もあり、これからどのように事業が進められていくのか、興味があるところです。

 

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