(グローバルインフォメーションが2020年8月5日に発表した、市場調査レポート「金属3D印刷の世界市場(2019-2025年)」からの抜粋です。)
<概要>
〇2019年から2025年にかけて金属3Dプリントの市場規模は年平均24.41%で成長、2019年の3億7780万ドル(約400億円)から2025年には7億3880万ドル(約783億円)に達するとの予測。
〇新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大に伴い、医療関連機器開発で、金属3Dプリンターの活用が広がる。例えば、人工呼吸器用部品の開発など。
〇航空宇宙、防衛、ヘルスケア分野において、高性能ガスタービンエンジンやその構造部品、インプラントなどの開発に、金属3Dプリント技術の利用拡大が、引き続きみられる。
〇金属材料(粉末)については、強度対重量比、耐食性、疲労強度、加工率の高さ、他の合金より経済的との理由からアルミニウム合金が最大のシェアを占める。同時に、航空宇宙、防衛、ヘルスケア分野での採用が増加していることから、チタン合金が最速で成長すると予想。
〇造形方式では、高い寸法精度への期待から、PBF方式(パウダーベッド方式)が市場を支配。
〇市場拡大に関する阻害要因は、金属粉末と業界グレードの3Dプリンタの高コスト、強度の低下、残留応力とクラック、熱の蓄積と酸化、表面仕上げ、多孔性、精度など。
3Dプリンターの市場規模は、世界全体でみると伸び続けており、2016年比で3倍以上、2022年には8700億円の市場予測がなされていました。この中、今年は全世界が新型コロナウィルスによる経済停滞に見舞われる中、かなりポジティブな市場予測となっている印象です。
コロナにより自由な出勤が困難な状況の中、金属3Dプリンターを最大限まで活用できれば、人は外部(自宅でも可)から3Dプリンタ工場にデータを送信し、無人での造形品製作も可能な段階になってきています。
日本国内においても、徐々に新しい開発のお話が動き始めてきていることを実感しています。その中で金属3Dプリンターを活用したものづくりをもっと知ってもらい、将来的なものづくりのヴィジョンを考えていきたいなと思っています。
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