製品開発・試作のサイクルタイム大幅短縮と量産まで

AMにおける品質保証。標準規格の現状は?

AMでの量産化を計画するにあたって、課題となる部分は「品質保証をどのように行っていくか」という部分かと思われます。製造業においては、多くの企業が、ISO 9001やISO 13485、AS 9100に代表される品質マネジメントシステムの認証を受けて、これに準じた品質保証を行い、製品の製造を行っています。

まずは、AMにおける品質マネジメントシステムの現状を確認していきます。

 

AMの品質保証

AM関連の主要な標準規格について

 

DIN SPEC 17071

アディティブ マニュファクチャリング(以下、AM)の品質保証を扱う初の規格書(仕様書)。DIN SPEC 17071 は、AMに関連するシステム、材料、プロセス、従業員に対する要求を標準化した規格書と言えます。AM製造にかかわる事業者は、AM事業リスクの極小化、産業用途向けAM生産体制構築の際に DIN SPEC 17071 を活用できます。DIN SPEC 17071 は、ドイツ鉄道、MTエアロスペース、シーメンス・モビリティ、そしてテュフズード(ドイツの第三者試験認証機関)により策定された。

 

ISO/ASTM DIS 52920(適格性評価の基本原則 – AM製造サイトに対する要求事項)

AM技術を用いて製品や部品を作るAM製造サイト(社内の製造部門または受託製造会社)を対象に、AMの品質保証に関する要求事項を規定したもので、AMサプライチェーンのための国際標準規格ISO/ASTM 52920シリーズにおける重要な規格の一つ。社内AM製造部門またはAM製造会社がこの規格を適用する場合、品質マネジメントシステムを整備しておく必要があり、各AM技術に特化した項目に関する品質マネジメントシステムを構築するために使用することができる。

 

 

ISO/ASTM DIS 52920 では何が規定されているのか?

 

ISO/ASTM DIS 52920 は、上記のDIN SPEC 17071をベースに策定されているとのことで、AM製造を行う上での要求事項が規定されているようですね。JIS化(日本語への翻訳)はこれからということですが、内容としては、、「AM体制の運用能力」、「品質保証」、「部品要求の検証」の3つの主項目に分かれているということです。副項目には、造形データの準備、システムのセットアップ、後工程が含まれ、その他、継続的改善プロセス、部品の仕様、バリデーション計画などの要求事項が規格化されているようですね。

 

日本AM協会でAMの品質保証に関するオンライン研修が実施されていますので、ご興味がある方は、「日本AM協会HP(オンライン研修)」へどうぞ。

 

 

AMで量産化、品質保証を行うために必要なことは?

AMで最終製品製造(量産)が増えるにあたり、品質保証は必ずクローズアップされる内容です。AMにおける標準規格も徐々に整備されつつある状況ですので、サービスビューローは、規格に準拠したAM製造や認証の取得などを検討していく必要があるかと思います。また、買い手側、つまり購買担当者や製造部門担当者等も、このようなAM標準規格の内容を理解しておくことは、『AM製品の品質』についての共通理解が持てるという意味で重要なことであると思います。

 

今回は、AMにおける品質保証をテーマに関連する標準規格などを調べました。これは我々のようなAMのサービスビューローにとって、非常に重要なテーマでありますので、引き続き幅広い情報収集を含め、取り組んでいきたいと思います。