製品開発・試作のサイクルタイム大幅短縮と量産まで

金属3D製作品の強度は?(SUS630、SUS316L)【第65回】

今回は、金属3Dプリンターで製作された部品の強度について、改めてご説明していきたいと思います。

強度に疑問を持たれている開発者の方は、まだまだ、多くいらっしゃる状況だと思います。基本的な考え方として、金属3Dプリンターで製作されたものは、緻密な造形ができる条件となっていれば(造形密度が十分であれば)、通常の鋼材からの削り出し品等と比較し、同等以上の硬度や強度を実現しています。

ただし、十分な造形密度が出ていない場合や、形状により緻密な造形ができない場合などは、強度不足に陥るリスクがあるので、その点を十分に注意をする必要があります。

 

ステンレス(SUS630)の強度比較

※・・・換算値

 

上段が金属3D製作品の硬度及び強度、下段がJIS規格における材質の強度となっています。

このように金属3D製作品は、硬度・強度ともに問題なく、最終製品として使用可能であることが分かると思います。

 

 

ステンレス(SUS316L)の強度比較

※・・・換算値

次に、SUS316Lの硬度と強度に関しても比較してみましょう。

SUS316Lは、熱処理をせずに使用することが多いかと思いますが、熱処理前強度で比較すると、金属3D造形品はむしろ鋼材などのJIS比較値以上の硬度や強度を実現していることが分かります。

 

 

金属3D製作品の強度は問題がない??

このように、金属3D製作品は強度に問題がないことを説明させていただきましたが、注意点もあります。それは、造形条件により、強度が落ちる可能性があるということです。このデータは、緻密な造形がされ、ほぼ100%に近い密度が出ている状態での製品強度を表しています。ということは、造形密度が落ちると、強度や耐久性が落ちるということにつながります。

 

そのために、ODECでは、それぞれの造形ごとに密度計測用のサンプルを作成し、密度測定を毎回行うことで、

造形品の品質を保証させていただいております。金属3D製作品が製品として使用できるかどうか疑問がありましたら、お気軽にご相談ください。