オランダ・アムステルダムに世界初のステンレス鋼で3Dプリントされた橋がかかったとのニュースがありました。
この世界最大級の3Dプリント製の橋は、3Dプリント建設企業である「MX3D」が2018年に完成を発表していたものです。大きさは全長12.5メートル、幅6.3メートルとのことで、金属3Dプリント構造物としては世界最大。産業用ロボットアーム4台を使用し、約6か月かけて出力されたものだとのことです。
金属3Dプリント構造物では世界最大級、センサーで痛み具合・交通量が計測可能なステンレス製3Dプリント橋が登場(2021年7月19日 by Engadget Japanese (@engadgetjp))
・オランダ・アムステルダムに世界初のステンレス鋼で3Dプリントされた橋がかかりました。大きさは、全長12.5メートル、幅6.3メートル、ステンレス製の構造部の総重量は4.5トン。これは金属3Dプリント構造物としては世界最大とのこと。
・構造の各所にセンサーが備え付けてあり、橋を渡る人の数やその歩く速度から、振動、歪みなど構造に関する計測データ、さらに温度や大気などの環境要因を測定し、橋のライフサイクルを通して、その構造がどう変化していくかを記録観察可能。
・3Dプリントで橋を作ることに関しては、構造の強度が3Dプリント出力する方向に依存することがわかったとし、さらに基本的な強度が圧延鋼と変わらず、方向によってはそれを上回るものだったという意外効果もあった。
弊社の金属3Dプリンターで出力できる最大サイズは、140mm×140mmなので、100倍以上巨大な金属3D造形品が完成したとのことですね。造形可能なサイズを大きくするための新規設備導入も計画中ではありますが、サイズを大きくすると出てくる問題が、「造形時間」と「精度(ひずみ)」の問題です。この3Dプリント製橋梁も製作に約6か月かかったとのこと。普通に、橋を建設するのと、どれくらいの工期の違いがあるのでしょうか?少し調べてみたいですね。ただし、6か月間ロボットがずっと造形していたとのことなので、かなりのコストにはなっているように思えますが・・・。
実物大の製品を、その場で、オンデマンドに、3Dプリンターが造形してくれる。少し前までは、SFの世界の話がだったように思えますが、すでにこのような技術の実用化は始まっていると、よくわかる事例です。
もっと造形時間が早く、精度がよく、大きな造形品ができるようになっていけば、金属3Dプリンターの活躍の幅は、劇的に広がっていくと思いますので、今後の技術開発に期待していきたいと思います。