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金属3Dプリンター造形見積の基本をおさえよう!

金属3Dプリンター造形見積の基本

 

<記事のコンテンツ>

1.金属3Dプリンター造形とは?基本を押さえよう

2.造形見積に影響する主な要素とは?

3.見積依頼時に準備すべき情報

4.よくある見積のトラブルと注意点

5.造形時の見積コストを抑えるための工夫

 

 

1. 金属3Dプリンター造形とは?基本を押さえよう

金属3Dプリンターとは、金属粉末をレーザーや電子ビームで溶かし、積層して立体物を造形する技術です。製品開発の初期試作から、小ロット生産、補修用途まで幅広く活用されています。

一般的な金属3Dプリンターの方式には、パウダーベッドフュージョン(PBF) や 指向性エネルギー堆積(DED) などがあり、材質はステンレス、チタン、アルミニウム、インコネルなど、用途によって選ばれます。

造形依頼時には、目的に合った材質選定と、完成品に必要な精度や後加工の要否などを明確にすることが、正確な見積につながります。

 

 

2. 造形見積に影響する主な要素とは?

「金属3Dプリンター 造形見積」において、費用は一律ではなく、以下のような要素によって大きく変動します。

〇造形物の体積・重量:材料費と造形時間に直結します。

〇使用材料の種類:高額な金属ほど材料費が高騰します。金属材料の仕様(粒径)などによっても大きく変わります。

〇形状の複雑さ:サポート材の有無や除去の手間、造形時間に影響します。

〇積層厚:細かい積層厚で造形するほど造形時間が長くなり、費用増になる場合があります。

〇後加工の有無:熱処理、表面仕上げ、機械加工などが追加されるとコストアップ。

〇納期の希望:短納期依頼では割増料金がかかることも。

同じ形状でも、加工条件や後処理の違いで見積が倍以上変わるケースもあります。よろしければ、お気軽にお問合せください。

 

 

3. 見積依頼時に準備すべき情報

スムーズに正確な見積を得るには、以下の情報を事前に整理しておくと良いでしょう。

〇3Dデータ(STLやSTEPなど)

〇希望する材料の種類

〇用途(試作・量産・実用部品など)

〇要求精度と寸法公差 → 必要な寸法精度がある場合は、図面をご提供いただくと、お見積りがスムーズになります。

〇希望納期(ご使用時期)

〇必要な後処理(機械加工、研磨、熱処理など)

〇製品の使用環境(温度、強度、耐腐食性など)

これらを明確に伝えることで、見積内容の精度が上がり、追加費用の発生も防げます。

 

 

4. よくある見積のトラブルと注意点

造形見積では以下のようなトラブルが発生することがあります。

〇見積と最終請求額が大きく異なる:後加工や設計修正の追加費用が原因。

〇納期遅れ:造形中のトラブルや設備混雑による遅延。

〇精度不足での作り直し:要件の伝達ミスやデータ不備。

これらを防ぐには、事前の打ち合わせと明確な仕様提示が重要です。また、可能であれば製造側との直接対話や、簡易試作によるフィードバックを活用しましょう。

 

 

5. 見積コストを抑えるための工夫

コストを最小限に抑えるためには、以下のような工夫が有効です。

〇軽量化設計(ラティス構造や肉抜き)
造形体積を減らすことで材料費・時間を削減。

〇サポート材の削減設計
自立しやすい形状にして、除去作業を軽減。

〇複数部品の同時造形
一括での造形によりコストを分散できることも。

〇後加工の最小化
必要最低限の仕上げで納品を目指す。

 

以上のようなポイントを抑えることで、金属3Dプリンター造形品を最適な価格で見積依頼をすることができるかと思います。弊社へのお見積り依頼にあたっては、専門の担当者が、貴社のご要望を踏まえて、最適な仕様策定や見積のサポートをさせていただきますので、よろしければお気軽にお問合せください。

 

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